おはようございます!大山崎はぐです。
今週は何のシーズンか知ってます?
先月のタムさんのお話を読んだ方ならピンときますかね。
ヒメボタルの求愛シーズンです!
一昨日、タムさんに案内してもらって、僕たちも行ってきました。
もうLOVEが舞いまくりー
暗すぎて僕たちのカメラでは、その乱舞は撮れず、
お見せすることもかなわず、残念ですが、ほら
タムさんが飛ぶ蛍をそっとつかまえて見せてくれました。

死んだふりが上手なイケメンくん!黄色い逆三角部分が光るところ
今日明日ぐらいでヒメボタルの求愛ウィークも終わりのようです。
では、タムさんのお話③、かえるくんの登場です。
『白いふわふわ』
久しぶり。カッパのじんちゃんだよ。
6月、僕の住んでる天王山の池に、白いふわふわしたかたまりがいっぱいぶらさがる。モリアオガエルの卵だよ。ふわふわの中には小さな卵でぎっしりだ。モリアオガエルは木の上で生活してる。卵を池の上に張り出した木の枝先に産むちょっと変わったカエルなんだ。夜、一匹のメスの背中に数匹のオスがしがみつき、カエル団子みたいになって白いふわふわに包まれた卵を産むんだ。卵からかえった小さな小さなオタマジャクシは、ふわふわの中から出て池にぽとりぽとりと落ちるんだ。そして水の中で育つんだよ。


僕の頭のお皿に落ちてくるあわてん坊がいる。お皿の中をぴょこぴょこ跳ねてこそばゆい。そっと池に入れてやると、ゆらゆら泳いで底の落葉の下に隠れたよ。彼らの周りは天敵だらけ。いっぱい生まれたオタマジャクシも、大人になれるのはほんの少しなんだ。

雨の日、溶けたふわふわの泡の中から水面に落ちてくるかわいいオタマジャクシを見るのが僕の密かな楽しみなんだ。水の中には僕と同じく白いふわふわを見上げてじっと待ってるやつがいる。アカハライモリだよ。生まれたてのオタマジャクシはイモリ君のごちそうだ。僕はオタマジャクシがどれだけ食べられようともけっして助けたりしない。自然の厳しさをしっかりと見届けるだけだ。

自然界は食べて食べられ、ぐるぐる回って成り立ってる。かわいそうな弱いいきものも、憎々しい強いいきものもいないんだよ。みんな一生懸命生きてるだけさ。
来年も白いふわふわがいっぱい見られるように、みんなもこの池をそっと見守ってね。
☆モリアオガエル
日本固有種。本州と佐渡に生息。
大きさオス60ミリくらい、メス70ミリくらい。夜行性。バッタ、クモ、セミなどを食べる。オタマジャクシから成長して手足が生えてカエルの姿になると森林の樹上で生活を始める。繁殖期には池の周辺の樹木に集まる。冬は土の中やコケの下で冬眠する。親の天敵はヘビ、イタチ、タヌキなど。
☆アカハライモリ
日本固有種。本州、四国、九州に生息。
背は黒く腹が赤い。大きさ100ミリくらい。池や川の流れのない淡水中に生息。昆虫、ミミズを食べる。冬は落葉や石の下で冬眠。
