京都と大阪の府境にある小さな町・大山崎で、リトルプレス「大山崎ツム・グ・ハグ」など印刷物を作っている大山崎リトルプレイスです。このブログでは「大山崎ツム・グ・ハグ」記事を中心に紹介しています。 https://www.o-little-place.com/
今日もリトルプレス『大山崎ツム・グ・ハグ』の制作に励んでます。。。

秋の夜長はビールを飲みながら、テレビを見るか本を読む。つまみはお気に入りの缶入りミックスナッツだ。カリッカリッと乾いた軽快な振動が奥歯から脳に伝わる。噛むたびに心地よく砕けるピーナツにカシューナッツ、そしてアーモンド。冷えたビールとの相性は抜群。まさに至福のひと時。結局、飲み過ぎてしまい、見ていたドラマの結末が翌日に思い出せないこともしょっちゅうだ。

 ミックスナッツの中にはクルミも入っている。つるんとしたピーナツと違って、クルミはでこぼこして不細工だ。クルミの食べられるところは硬い殻の中にある種子の部分。 市販されているクルミは海外が原産で、殻が薄くて中身の食べられる部分が大きい。クルミ割り器で殻を割り、中身を簡単に取り出すことができる。それに対して日本には、オニグルミと呼ばれる野生のクルミが自生している。名前に「鬼」とつくだけあってその殻は厚く、とてつもなく硬い。割るには専用の強力なクルミ割り器が必要だ。しかも小ぶりなので、食べるところが少ないときてる。でも、味は良いので食べてみる価値はあるよ。

 桂川と宇治川が合流する細長い堤にオニグルミの大きな木が数本あるんだ。最近はあまり行かなくなったけれど、以前は11月下旬に落ちている実をよく拾いに行ったもんだ。木の下には黒くなった実がいたる所に転がっていた。レジ袋がいっぱいになるくらいに簡単に拾うことができたんだけど、近頃は拾う人が多くなったせいか、木の下の草むらを丹念に探さないと見つからなくなってしまったよ。

 10月ごろに枝から落下した実は、殻をおおっている皮の部分が腐って黒くなっている。黒い部分はもろいので、殻から簡単にはがれるんだ。じかに手で持つと指が黒くなるから、僕はステンレスのトングで黒い部分をはがして殻だけを拾った。集めた殻はバケツに入れて、ゴロゴロと殻と殻をこすり合わせるように水洗いすると表面がきれいになる。水を切って乾燥すれば、あとは殻を割って中身を食べるだけだ。

オニグルミ拾い

 さて、どうやってこの硬い殻を割ろうか。僕のやり方を説明しよう。丈夫な鉄のフライパンに殻を入れて、転がしながらガスコンロで加熱する。そうすると硬く閉じた殻の一部に少しだけ隙間が開くんだ。そしたらガスコンロから下ろして冷ます。殻の隙間に大工道具のノミの刃先を当てて、木づちで軽く叩くとパカッと二つに割れるんだ。丈夫なナイフを使ってもいい。怪我をしないように注意しよう。ちょっとコツがいるので、慣れないと難しいかもしれないな。

オニグルミ割る_cmyk

 食べられる部分は、割れた殻の内側にめり込むようにしっかりとくっついているので、簡単には取り出せない。先のとんがった細い棒状のものでかき出さねばならない。焼き鳥に刺さっている丈夫な竹串のようなものがいい。この作業がめんどくさいんだけど、案外楽しいんだよ。美味しいものは簡単には手に入らないんだ。

 食べ終わった殻を使い道が思いつかないまま捨てずに取って置いたら、けっこうな量になってしまった。ある時、蕎麦殻の入った枕があるのだからクルミ殻が入った枕もいいんじゃないかと思いつき、クルミ殻入りの枕を作ってみたんだ。殻を熱湯でゆでて完全に油を抜き、天日で数日しっかり乾燥させる。殻の先のとんがったところをペンチでカットして丸くする。枕になりそうなサイズの洗濯ネットにきれいになった殻を入れてカバーでおおえば、クルミ殻枕の完成だ。蕎麦殻よりクルミ殻は空間が多くて通気性は良好。個人的には気に入っている。ただ、寝返りを打つとガラガラと殻がこすれる音がするので、隣で寝ている人の迷惑になっているのかもしれないけどね。

オニグルミ枕

■補足説明

【オニグルミ】

落葉高木。北海道、本州、四国、九州に分布。

果実は9月~10月に熟す。

外皮に包まれた硬い殻の中にある種子は食べられる。

 11/25 発売! 天王山でひと話咲かせましょう―タムさんのお話― 秋冬編 

 昨年の春夏編に続き、秋冬編ができました! 2017年から2021年までのお話を収めました。

  おもてなしアンヌアーレで初販売です。おもてなし会場でご購入の方には特典があります。詳しくは、中(A4版)ページをご覧ください。

全50ページ   カラーで写真多め   1.100円(税込)
ケース付き春夏・秋冬セット本は、2、380円(税込)(下記写真右側)

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これまでの「天王山でひと話咲かせましょうータムさんのお話」全話は、こちらからご覧になれます。

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  タムさんのお話の朗読コーナーができました!  
FMおとくに86.2「koto chika」木曜日8時30分から
季節に合ったお話が1話、朗読されます。
ぜひ、お聞きください。

【掲載紙面】

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