これまでのお話⇒第1話、第2話

史跡公園として保存・整備が進む『史跡大山崎瓦窯跡』公園。史跡整備を担当する大山崎町生涯学習課の古閑さんにお話をうかがいながら、平安時代前後の瓦と窯の歴史や作り方を振り返る第3話。

史跡公園として保存・整備が進む『史跡大山崎瓦窯跡』公園。史跡整備を担当する大山崎町生涯学習課の古閑さんにお話をうかがいながら、平安時代前後の瓦と窯の歴史や作り方を振り返る第3話。
聖徳太子の呼びかけにより、一部の皇族や有力氏族たちは、国や地域をまとめて繁栄させるために仏教を取り入れ、古墳にかわる新たな祀りの場として寺を建てました。日本の神様にはないご利益に惹かれ、他の貴族や氏族にも仏教と寺院建立は広がっていきます。
こうして瓦は、多くの寺院の屋根で使われるようになりました。
やがて中国・唐の都をモデルに都が造られるようになると、宮殿にも瓦が使われていきます。
*今回は
古墳時代➡飛鳥時代593年(聖徳太子摂政就任)
~710年(平城京遷都)*時代区分は諸説あり➡奈良時代へ
【古代瓦の種類】

日本の神様にはなくて仏様にあるもの!?
■姿もお住まいもない神様とある仏様

■お寺は最新の医療や文化などが集まる総合センター
当時は中国や朝鮮など、東アジアからの情報がトレンド。

初めて宮殿に瓦を葺く―藤原京(694年)
律令制の中央集権国家をめざして唐をモデルに藤原京が造営され、瓦葺屋根が初登場。瓦葺きは、「宮」内の内裏以外の施設に集中。「京」の中のお寺にも使用。


続・古代瓦はたぶん、こうやって作られた

【瓦を焼く―登り窯編】
乾燥後、窯で焼きます。飛鳥時代末頃までは登り窯だけでした。
乾燥後、窯で焼きます。飛鳥時代末頃までは登り窯だけでした。

次号(2020年6月25日発行予定)は、奈良時代へ
参考文献
「千年の甍 古代瓦を葺く」竹中道具館企画展2017
「京瓦―生産者の足跡」京都市文化財ブックス
ほか

こちらから全話ご覧になれます。