京都と大阪の府境にある小さな町・大山崎で、リトルプレス「大山崎ツム・グ・ハグ」など印刷物を作っている大山崎リトルプレイスです。このブログでは「大山崎ツム・グ・ハグ」記事を中心に紹介しています。 https://www.o-little-place.com/
今日もリトルプレス『大山崎ツム・グ・ハグ』の制作に励んでます。。。

ハセショ1-1
*画像をクリックしたら大きくなります


 将来、本屋をしたい君へ 

昔からまちに根を下ろし、家族で営むような小さな本屋さんがどんどんなくなっています。すでに僕が住む大山崎町はゼロ、隣の大きい長岡京市でもどんどん少なくなっているし、反対の隣町・島本町も阪急水無瀬駅前にある長谷川書店1軒のみになってしまいました。

 本は利益率が少なく、「例えば1冊1000円の本から得る利益は、出版社が700円、取次会社が80円、書店は220円の収入」(『本の知識』2009年5月 日本エディタースクール編集・発行p53欄外説明)だそうです。昔であれば、本は置けば飛ぶように売れ、薄利でも多売だったのでやっていけたそうですが、今は電子書籍はあるわ、他に娯楽もあるわで本を読む人が少なくなったといわれます。だから本屋さんで本を買わなくなった…ほんとに?

 まちの本屋さんがその場所で店を開け続けるには、本を売るだけでは大変厳しく、家賃のいらない自宅で営んだり、教科書を取り扱ったり、雑貨など販売したり、カフェを併設するなど他で利益を得てなんとかギリギリやっていけるかどうかといわれます。万引きや破損して返品できないなどあろうものなら、たちまち赤字、店の存続につながります。

 本や物・サービスを売るだけでなく、お金にはならないけれど、様々な工夫や取り組みを試行錯誤しながら続けているお店もあります。

「時代の流れもあるし、もう僕ら昔のやり方で本屋を続けていくのは難しいやろう」と長谷川書店、通称「ハセショ」の店主・長谷川勝さんは時代を見越し、一緒にお店をしていた甥の稔さんに「稔君の思うようにやってみ」と本屋の中の仕事を任せたのが8年前。稔さんにとって、そこからが本当の本との出会いで、本のことを全く知らない自分に気づき、いろいろな実験を繰り返しながら、本を読む人にも読まない人にもいごこちのいいハセショを作り続けています。そのハセショに惹かれて、まちの人はもちろん、遠くからも多くの人がふらっと立ち寄ります。

長谷川稔さん、叔父の勝さんに本屋さんのお仕事や、お店を続けるうえで工夫していること、大事にしていることを聞いてきました。書き留めるから読んでみてね。
letter-kerog

長谷川書店島本店ができるまで  お話 店主 長谷川勝さん
●長谷川書店誕生  
勝さんのお父さんは、明治時代から教科書を専門に扱うお店で、丁稚奉公をしたのち独立。一部のお得意さんと本をわけてもらい、小さな本屋を高槻で始めました。50年以上前のことです。ハセショ1-2

東京の大手新聞社が関西に進出したときに新聞販売所を5年ほど兼業したこともありましたが、勝さんが高校生のころには本屋だけになっていました。
勝さんは、学校が終わると店の手伝いへ。当時、学校がどんどん建っていた時代。教科書販売が忙しくなり、ついには大学を中退。本格的に本屋の仕事を始めました。

ハセショ1-4

●商店街とともに誕生した     長谷川書店島本店
昭和41年、島本センターができると同時に入店し開店。
島本店は奥さん、高槻店は勝さんが切り盛りする形を5年ほど続けたのち、勝さんの弟(稔さんのお父さん)に高槻店を任せ、島本店を勝さん夫婦で営むようになりました。

 ハセショ1-6 地図

平成11年ごろ、島本店横の空き店舗にゲームソフトショップを営業することになりました。 ちょうどその頃、アルバイト生活を送っていた稔さんが店長に抜擢されます。商売など経験がなかった稔さんは、時々お客さんに怒られながら商売を覚えていきました。

ハセショ1-8

続きはこちら

【紙版】
























 

Add Comments

名前
 
  絵文字
 
 
ギャラリー
  • 大山崎ツム・グ・ハグ今後の発行予定と廃刊のお知らせ
  • ㈱ナイスリビング「住宅ローン金利上げ」
  • ㈱ナイスリビング「住宅ローン金利上げ」
  • ㈱ナイスリビング「住宅ローン金利上げ」
  • いま、図書館が面白い「ミュンヘン国際児童図書館    Internationale Jugenbibliothek Munchen」
  • いま、図書館が面白い「ミュンヘン国際児童図書館    Internationale Jugenbibliothek Munchen」
  • くすの木労務経営管理事務所「東京物語」
  • タムさんのお話 第58話 「タカの渡り観察」
  • タムさんのお話 第58話 「タカの渡り観察」
アーカイブ
カテゴリー