京都と大阪の府境にある小さな町・大山崎で、リトルプレス「大山崎ツム・グ・ハグ」など印刷物を作っている大山崎リトルプレイスです。このブログでは「大山崎ツム・グ・ハグ」記事を中心に紹介しています。 https://www.o-little-place.com/
今日もリトルプレス『大山崎ツム・グ・ハグ』の制作に励んでます。。。
『靴職人①』はこちら

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大山崎の自宅をアトリエに活動する、
靴ブランド「aratasakai」のデザイナー兼職人の酒井新さん。

美しい形にこだわり、デザインを考えてパターンを起こし、
自ら革を裁断・縫製する酒井さんのお仕事図鑑第2話です。

靴の専門学校を卒業後、靴資材の卸会社に就職。
「木型工(モデリスト)」専門の部署はなく、
「営業モデリスト」として働き始めます。


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【営業モデリストの仕事】
① 靴メーカーを回った際、または来社されたお客さんから
デザイン画や参考にする海外ブランドの靴を受け取り、
木型作成と素材検討のセットで注文をうかがいます。

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② まず靴の原形となる木型を作るのですが、
一から木を削るわけではありません。

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③ サイズは大体23㎝で片足(大体左足)の原型モデルを制作。
ヒールはヒール部門が石膏で型取りをして、プラスチックを流して成型。
その時に縮むことがあり、木型と合わない場合も。

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④ できた木型とヒールをもとに、顧客のメーカーがサンプルの靴を製作。
⑤ ④ができたらメーカーに出向き、試着に立ち会って意見を聞く。

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⑥ ⑤の意見を参考に木型を修正。
⑦ ⑤と⑥を4、5回繰り返す。
⑧ 型が決まったらデータを取り、21~26センチまでの両足の木型データを5ミリ単位で起こす。
⑨ ⑧を元にプラスチック素材で注文数分の靴型を作って納める。
このプラスチック製靴型(略してプラ型)の販売額が主な利益に。


ちょうどその頃、日本のメーカーは中国での大量生産へと舵を切り、
日本の木型を中国
に持ち込むように…。

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話し合った結果、メーカーは木型の持ち出しを禁止。


合成皮革を使った量産型メーカーが多い中、本革を使って数量限定で作る工房との仕事は楽しく、やがて酒井さんは靴職人になることを決めて卸会社を退社。

靴を作る工房を経て、靴メーカーへ転職。酒井さんは社長が立ち上げたブランドのチームの中心となり、デザインから販売までを担当しました。

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公私ともに充実した日々を過ごしていた酒井さんは、妊娠を機に退職。
子育てと独立に向けての充電期間に入ります。   第3話へつづく



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