京都と大阪の府境にある小さな町・大山崎で、リトルプレス「大山崎ツム・グ・ハグ」など印刷物を作っている大山崎リトルプレイスです。このブログでは「大山崎ツム・グ・ハグ」記事を中心に紹介しています。 https://www.o-little-place.com/
今日もリトルプレス『大山崎ツム・グ・ハグ』の制作に励んでます。。。
 亭主様、いよいよ磁器開発ですね?

「うむ、アウグスト王が金から磁器作りに方向転換したのが1704年。チルンハウス伯爵とベトガーに共同開発を命じたんや。伯爵はそれまで30年近く、諸外国への研修や実験をし、磁器開発に情熱をかけていた。その間には太陽光線を集め、高い熱を発生させる巨大集光レンズや軟質磁器も開発したんやで。軟質磁器はメディチ家を始め、他でも造られていたけれど、中国の磁器ほど透明度、硬さ、白さに敵うものはなく、ベトガーも伯爵も目指したのは中国製を超える磁器だったし、粘土をガラス質に変えるには、今まで以上に高温で焼く必要があることで一致していたんやな。伯爵は、自分が得た知識は惜しみなく、ベトガーに与え、ベトガーは様々な粘土や岩石を組み合わせ混ぜては、更なる高温で焼くことを繰り返した。結果、ガラス質で硬く、きめが細かい、レンガ色の小さな板状炻器を焼くことに成功。残る課題は、白く半透明にすることだけ!と、ここまで来た時に、不運にも北方戦争の敵スウェーデン軍がザクセンまで迫ってきた。王は、ベトガーをマイセンの難攻不落の城―実験設備なく、本も与えられず、寝食のみ―へ再び移動させ、ベトガーはそこで葡萄酒で気を紛らわす日々を1年近く送るんや…」

マイセン2013年8月号


《大山崎ツム・グ・ハグ2013年8月号より》

参考文献
『マイセン』ジャネット・グリーソン著 南條竹則訳 集英社 

『マイセン磁器と東洋趣味』『マイセン磁器誕生生前史』
共に嶋屋節子著 広島芸術学会http://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/00031562

『ヨーロッパの歴史』フレデリック・ドルーシュ総合編集  東京出版 
『世界の歴史17』中央公論社 他


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