天王山の姿が一変したのは、昨年の9月4日。記録的な暴風を巻き起こした台風21号は、天王山のいたるところで木々をなぎ倒しました。折れた木は道をふさぎ、寺社の祠や運搬トロッコ、お墓の一部を押し潰しました。






倒れた木の多くは間伐が行き届いておらずに細く高く伸びた木で、強い風を受けると折れやすくなっていたそうです。

里山として活かされていたときには、定期的に間伐が行われていました。しかし、やがて環境や生活が変わり、持ち主の高齢化や後継者不足といったさまざま要因で、お金と人手がかかる間伐を定期的に行うのが難しくなりました。
環境や防災上、放置林を広がるままにしておくわけにはいかずに町が整備していますが、資金や人手にも限界があり、整備はなかなか進みません。そこへ、今回の台風が襲来しました。
町やボランティア団体が協力して整備したおかげで、現在はハイキングコースや参道は歩けるようになりましたが、道の外にはまだ痛々しい風景が広がっています。
天王山を救うボランティアを、町では募集しています。今回整備予定の十七烈士のお墓とその周辺は、何本もの木が倒れ、石碑の一部が壊れて散乱し、ひどい状態でした。重機で危険な木を取り除き、やっとボランティアの方に手伝ってもらえる環境が整いました。
何かできることがないかと思っておられた方は、ぜひご参加ください。

その十七烈士のお墓とは…

天王山を救え!ボランティア募集
我が町のシンボル天王山は台風21号で大きな被害を受けました。
いまだにその傷は癒えていません。
そこで皆さんの力をお借りして天王山を再生したいと思います。
1月、2月に森林組合が倒木処理を行い、
その後の作業をボランティアにお願いするものです。
趣旨に賛同いただける方は是非とも参加をお願いします。
いまだにその傷は癒えていません。
そこで皆さんの力をお借りして天王山を再生したいと思います。
1月、2月に森林組合が倒木処理を行い、
その後の作業をボランティアにお願いするものです。
趣旨に賛同いただける方は是非とも参加をお願いします。
3月21日(祝)9時集合~15時
■活動は午前・午後各2時間程度を予定
■宝積寺駐車場に集合 十七烈士の墓とその周辺にて活動
■要件 18歳以上・山で活動ができる人
■服装・持ち物 汚れても良い服装、軍手、飲み物、昼食等
■作業内容 玉切りした木材の運搬集積
枝の搬出、枯葉の掃除
■募集人員 20名(定員になり次第締め切り)
■申し込み 大山崎町天王山対策課に電話かメールで
住所、氏名、年齢、性別、携帯電話番号を
連絡ください。
☎075-956-2101(241)
✉tennouzan@town.oyamazaki.lg.jp
その十七烈士のお墓とは…
自分たちの正義を貫き、山崎で散った十七烈士
幕末、黒船の到来で鎖国を解き、朝廷の許しも得ずにアメリカなど5か国と不平等条約を結んだ幕府に対して、尊王攘夷(天皇を尊び政治の中心とする尊王と、外国を追い払う攘夷とが結びついた思想)運動が起こります。
1864年、尊王攘夷の急先鋒だった長州藩は、討幕を決意して総勢3千名余りで決起。真木和泉守率いる約600名は離宮八幡宮に本陣を構え、京都御所に向けて出陣。会津・薩摩藩中心の幕府軍との間で「禁門の変」(蛤御門の戦い)が起こります。しかし、総戦力5万人を超す幕府軍に惨敗。本陣に戻った真木和泉守は、息子や弟ほか数名の志士に長州への引き揚げを説き、別れます。和泉守は長州に帰ろうとしない16名の志士たちとともに天王山に立てこもり、追ってきた会津藩と新選組を引きつけて、自害します。