森のはずれの野原に立つ小さなもみの木は、ある日男の人に掘り出され一軒の家へと運ばれます。そこには病気で歩けない男の子が暮らしていました。もみの木は男の子とクリスマスを過ごし、春にはまた森へと返されました。そうして何年も、もみの木はクリスマスのたびに男の子の部屋を訪れることになったのです。けれどその冬、もみの木を掘り出しにくるはずの男の人は現れませんでした。ひとりさみしくたたずむもみの木のもとにやって来たのは…。
こちらもクーニーの絵本です。ひかえめな色づかいのなかに、心に沁みるやさしさが散りばめられています。