また、蓮の花模様の『ダーウィンリリー』などボタニカル柄のデザインを手掛け、ウェッジウッド社の商品に取り入れていった。末息子のトマスは、陶磁器に絵柄を写す実験の過程でカメラ・オブキュラ(ピンホール現象を利用したカメラの原型)で映した画像を初めて紙や革に転写することを試み、"英国写真の父"と呼ばれてるんや。
長女スザンナは、父の親友エラズマス・ダーウィンの息子ロバートと結婚。チャールズ・ダーウィン(以下チャールズ)を生んだ。実は、チャールズに調査船ビーグル号での航海話が来た時にロバートは反対。諦めかけたチャールズに参加を勧め、ロバートを説得したのはジョサイアⅡ世やった。のちにチャールズは、ジョサイアⅡ世の末娘エマと結婚。ウェッジウッド家とダーウィン家から援助を受けながら研究し、1859年に『種の起源』を発表したんや。
同年発行された、欧米の偉人とその成功哲学を描いた「Self-Help」(サミュエル・スマイルズ著)には、ジョサイアも登場。日本では明治4年に『西国立志編:原名・自助論』の名で翻訳され大ヒット。タイトルの由来となった名文〝天ハ自ラ助クル者ヲ助ク〟は、ジョサイアの人生そのもの。日本人に希望を与え、日本も近代化へと進んでいったんや」完

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【参考資料・文献】
WEDGWOOD公式オンラインショップ Heritage 歴史と伝統
ル・ノーブルHP ブランド別ページ➡ウェッジウッド(イギリス)
「私の英国物語-ジョサイア・ウエジウッドとその時代」 有吉玉青・加藤恭子・倉持公一他 講談社
「ウエッジウッド物語」 相原恭子・中島賢一 日経BP社 相原恭子・中島賢一 日経BP社
「創立250周年 ウエッジウッド―ヨーロッパ陶磁器デザインの歴史」 編集・発行 朝日新聞社
「ウエッジウッド、そしてモリス、リバティ―19世紀イギリスと日本」 山田眞實 朝日新聞出版
「英国陶工の父 ジョサイア・ウェッジウッド」 展示会図録 発行 株式会社キュレイターズ
「陶芸の美 創刊号 特集ウエッジ・ウッド―イギリス― 」京都書院
「イギリスの職人たち」 浅岡敬史 東京書籍
「ザ・ブランド 世紀を越えた起業家たちのブランド戦略 」
「エラズマス・ダーウィン」 デズモンド・キング・ヘレ 工作舎
「ベンジャミン・フランクリン アメリカ人になる」
ゴートン・S・ウッド 慶応義塾大学出版会 池田年穂・金井光太郎・肥後本芳男訳
「写真のアルケオロジー」 ジェフリー・バッチェン 青弓社
sha 「写真の技術と保存の知識 デジタル以前の写真-その誕生からカラーフィルムまで」
べルトラン・ラヴェドリン 著 白岩洋子 翻訳 高橋明美 監修
「チャールズダーウィンの生涯 進化論を生んだジェントルマンの社会」 松永俊男 朝日新聞出版
「ダーウィン自伝」チャールズ・ダーウィン 著 八杉龍一・江上生子 訳
「西国立志編」 S・スマイルズ 著 中村正直 訳 金谷俊一郎 現代語訳
「天ハ自ラ助クルモノヲ助ク 中村正直と『西国立志編」 平川 祐弘
「新・完訳 自助論」スマイルズ・サミュエル 著 久保美代子 訳
「イングリッシュ・ガーデン キュー王立植物園所蔵」
スチュアート デュラント 著 大場 秀章 著/学術監修 クリストファー
ミルズ 著
「世界最初の 「 写真家」 Thomas Wedgwood の 生 涯 と業績」 中崎昌雄
「英国人のグランドツアー その起源と歴史的発展」 小林麻衣子
「世界遺産キュー王立植物園所蔵 イングリッシュ・ガーデン 英国に集う花々」アートスケープレビューより