第6話はこちら
ベントレーの死と奴隷のメダイヨン
ジョサイア・ウエッジウッドが何千回もの実験の末、誕生した『ジャスパー・ウエア』。さまざまなアイテムもでき、人々をとりこにしたようですね。
「今日はその中から、彼が社会運動支援のためにつくった『メダイヨン(またはメダリオン。ウエッジウッドではジャスパーなどで作った土台に人や風景のレリーフを施した)』の話やで。
アメリカの政治家ベンジャミン・フランクリン。彼は、ジョサイア、共同経営者のトマス・ベントレー、詩人でホームドクターのエラズマス・ダーウィンの3人と交友があり、この頃アメリカ独立革命に奔走していた。フランクリンは、ジョサイアがつくった彼のメダイヨンのおかげでかなり世間に広く知れわたった。
アメリカ独立戦争の間、イギリスでは奴隷制度廃止運動が盛んになっていった。当時多くの商人が奴隷貿易で利益を得ており、商人のベントレーも例外ではなかったが、奴隷制度に強く反対の立場をとっていた。そのベントレーが1780年、50歳にしてロンドンでなくなった。ジョサイアは仕事と心の支えを失ったが、ダーウィンがジョサイアを支え、2人とも今まで以上に奴隷解放運動に積極的に参加していったんや。
1787年、ジョサイアは奴隷解放のメダイヨンを制作した。そこには『私は人間ではないのか、友ではないのか』と記されていた。彼は、奴隷制度廃止を支持する人たちや、アメリカで奴隷制度廃止運動団体の会長になっていたフランクリンに手紙を添え配った。メダイヨンは、人々の帽子や服、髪などに飾られ、解放運動の広がりに貢献したんや」

第8話はこちら
ル・ノーブルさんのHPの「知る・楽しむ」ブランドストーリー内
『ウエッジウッド』のページで
美しい写真とともにウエッジウッドの歴史が紹介されています。
直輸入ブランド洋食器専門
ノーブルトレーダース株式会社
本社 〒617-0823京都府長岡京市長岡2丁目1‐15