京都と大阪の府境にある小さな町・大山崎で、リトルプレス「大山崎ツム・グ・ハグ」など印刷物を作っている大山崎リトルプレイスです。このブログでは「大山崎ツム・グ・ハグ」記事を中心に紹介しています。 https://www.o-little-place.com/
今日もリトルプレス『大山崎ツム・グ・ハグ』の制作に励んでます。。。
2018年11月から始まった「あつらえの器―ヘレンドと万国博覧会―」は、今回で最終回となりますとともに、残念ですが、2011年11月から連載していただいた「ル・ノーブル亭主の徒然なるままに」シリーズも終了となります。8年半にもなるんですね。
このシリーズは、先代の辻社長を取材したのがきっかけで、ツムグハグ支援として連載が始まりました。辻社長のお仕事図鑑はこちら「輸入販売業㊤」「輸入販売業㊦」。この頃のお仕事図鑑はB4全面で、2回で終わらせていたんですね。

この記事の
最後にこれまでのヨーロッパ陶磁器ブランドのお話のカテゴリーを載せておきますので、お時間がある時に振り返りお読みください。

では、最後の14話をどうぞ。

*前回のお話はこちら⇒第13話 第12話 第11話 第10話第9話第8話第7話第6話第5話第4話第3話第2話第1話

ヘレンド


1878年パリ万博後もヘレンドの業績は厳しかったようですね。

「厳しい状況が続く中、1880年にモールは亡くなった。貴族が持つ名陶の古磁器をそっくりに蘇らせ、技術や釉薬の研究は怠らず、生み出した文様には女王や貴族の名をつけてブランド化をはかり、ヘレンドを去るまで毎回万博に出展してアピールし続けた生涯やった。 

1884年、今度は息子たちがヘレンドを国に売却して去ることに。
外部から社長を迎え、『ヘレンド磁器製作所株式会社』として再出発したんや。しかし、中間層向け磁器の量産化で上級顧客が離れ、価格競争ではボヘミアやドイツなどに勝てず、1896年春に閉鎖を迎えてしまう。

そこへパリの国立美術学校で陶器を学び、陶磁器会社で芸術監督を務めたモールの孫イェネー・ファルカシュハージが登場する。彼は祖父を尊敬し、ヘレンドを取り戻したいとずっと願っていたんや。彼はヘレンドを買収し、モールの理念を引き継いでヘレンド再建に取り掛かった。 同年5月、国中は『ハンガリー建国千年記念祭』で沸き、パビリオンや主要な建物に施されたジョルナイ工房のタイルがさらに祭りを盛り上げていた。そんな中、イェネーは4年後の第5回パリ万博での新生へレンド復活を思い定めたんや」。


ヘレンド第14話

「ル・ノーブル亭主の徒然なるままに」は、今回をもって終了いたします。長い間ご愛読頂き、ありがとございました。


直輸入ブランド洋食器専門
ノーブルトレーダース株式会社
本社 〒617-0823京都府長岡京市長岡2丁目1‐15  
Tel 075-205-5170 Fax 075-957-7557   HP  http://www.le-noble.com/ 


【参考文献】
『Herendi  porcelainMagyarorszagagrol』編集 大阪市立東洋磁器美術館

『HEREND』監修 前田正明 翻訳 六嶋由岐子 朝日新聞社文化企画局

ル・ノーブルHP


ヨーロッパ宮廷陶磁の世界 (角川選書)
前田正明・櫻庭美咲 
KADOKAWA/角川学芸出版
2006-02-01


「19世紀ハンガリー磁器産業における企業活動―ヘレンド社の戦略」高田茂臣

「ハンガリーの建築スタイル紀行―ジョルナイ工房の輝き」パルフィ・ジョージほか INAX出版







明治日本と万国博覧会
真実子, 伊藤
吉川弘文館
2008-05T


パリ万国博覧会とジャポニスムの誕生
寺本 敬子
思文閣出版
2017-03-29


有田陶業側面史(明治編) 松本源次 麦秋社

「A Herendi Porcelángyár történetea 20. század elsö felében」Doktori (PhD) értekezés Szüts István Gergely ほか

これまでの【ル・ノーブル亭主の徒然なるままに】シリーズ
全話
マイセン「カオリンと錬金術師とシノワズリー」
ウィーン磁器工房アウガルテン「ハプスブルク家とお茶碗と砂糖菓子」

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