京都と大阪の府境にある小さな町・大山崎で、リトルプレス「大山崎ツム・グ・ハグ」など印刷物を作っている大山崎リトルプレイスです。このブログでは「大山崎ツム・グ・ハグ」記事を中心に紹介しています。 https://www.o-little-place.com/
今日もリトルプレス『大山崎ツム・グ・ハグ』の制作に励んでます。。。
 二人の対立はまだ続きそう…。

「いくらへロルトが邪魔をしても時代はケンドラーの躍動感や遊び心が溢れるデザインを求め、シノワズリー模様は時代遅れとなり、へロルトは脇役へと押しやられていった。

 2人の争いが続く中、欧米諸国では1740年、マリア・テレジア妃の即位をきっかけにオーストリア継承戦争が、1756年には七年戦争と2つの大戦が起こり、ザクセンも参戦。他国からのマイセン侵攻を招き、共にマイセン工場も40年近く破滅と復興を繰り返すはめになった。

 へロルトとケンドラーの争いは戦禍の後も続いたが、絵付け部門に新しい監督が就くと、へロルトはその下で働くことを嫌い、隠居を決め工場を去ったんや。一方のケンドラーも作品の人気に陰りが見え始め、幹部たちがパリの造形師を工場に迎えると、かつてのへロルトがそうだったようにケンドラーも脇役へと転じた。そして、1775年1月にへロルトが、その5月にケンドラーが亡くなり、二人の争う姿をもう見ることはなかった。

 ベトガー、へロルト、ケンドラー3人が繰り広げたドラマは、東洋陶磁器の謎を解き、陶磁器を金に代わる宝にし、国と陶磁器の発展に大変尽したドラマやった。また、フンガー(2014年4月号に登場)などマイセンからの逃亡者も、その秘法を持って欧米各地の陶磁器窯の誕生・発展に貢献したんや。この話もまたの機会にお話しよう」。

 2年に渡り、ありがとうございました。  終

2015_4月号



《大山崎ツム・グ・ハグ 2015年3月号より》

*続きはこちらから

参考文献 

『マイセン』ジャネット・グリーソン著・南條竹則訳 集英社 

『マイセン』南川三治郎・大平雅巳 玉川大学出版部 

『ヨーロッパ歴史地図』 M・アーモンド、Fフェルナンデス=アルメスト他 (株)原書房 

『マイセン磁器と東洋趣味』『マイセン磁器誕生生前史』
共に嶋屋節子著 広島芸術学会http://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/00031562




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