京都と大阪の府境にある小さな町・大山崎町で、リトルプレスやチラシを作る『大山崎リトルプレイス』での日々
今日もリトルプレス『大山崎ツム・グ・ハグ』の制作に励んでます。。。
 平成28年9月のこと。真夏の日差しを浴びて伸び放題だった背の高いイネ科の雑草やクズなどのつる草が刈り取られ、小泉川の土手がきれいになった。川沿いの小道は見通しが良くなり、道幅も広くなって歩きやすい。お彼岸の前に草刈りが終わったので、それを待っていたかのようにヒガンバナの花芽がするすると伸びて、真っ赤な花があちこちに咲いていた。

 ヒガンバナの花をながめながら散歩をしていると、土手の斜面に直径が30㎝くらいの白いボールが転がっていた。「なんでこんなところにバレーボールが転がっているんだろう?」と思いながら、斜面を下って白球の正体を探りにゆく。それは、なんとバレーボールに見間違えるほど巨大な球状のキノコだった。その名はオニフスベ。キノコに興味のない人にとっては、正体不明の謎の物体にしか見えないだろうね。キノコ好きの僕には、出会えるとうれしいキノコの代表だ。


小泉川オニフスベ

 発生したばかりの新しいオニフスベなので、触ると張りがあって硬い。表皮も真っ白だ。こんなにきれいなオニフスベには、なかなかお目にかかれないよ。巨大なキノコなのに、一夜にして突如出現するそうだ。キノコって、ほんとうに不思議だね。


若いオニフスベ

 美しい白いボールは熟してくると褐色に変色し、最後には全体が乾燥してココアのような色になるんだ。ココア色になったボールは、軽くてフカフカしている。棒でツンツン突っつくと、表面の薄い皮が破れて、中から細かいココアの粉末のような胞子が煙のように舞い上がるよ。


熟したオニフスベ

 シイタケやシメジにはある、裏側にヒダがついた傘のような複雑な形の器官がオニフスベにはないんだ。派手な色や模様もない。余分なものは何ひとつ付いていない、のっぺらぼうのゆがんだボール。子孫を残すために巨大なボールの内部で大量の胞子を作り、成熟すると胞子を放出しながら朽ち果てて消えていく。オニフスベは単純化を極めたすごいキノコなんだ。

 大きく目立つキノコだけれど、土手が草ぼうぼうだったら見つからなかっただろう。この時は草刈りされた後に出てくれたので簡単に見つかったんだ。この土手では毎年のようにオニフスベが発生しているはずだから、もし白いボールを見つけたら観察してみよう。毒はないので、触っても大丈夫だよ。


■補足説明
オニフスベ
夏から秋にかけて草原や竹やぶ、庭園などに生える極めて大型のキノコ。
形は球状で、直径が20~50㎝になる。
秋に小泉川の土手で見かけることが多いので、水無瀬川の土手にも発生しているかも。
毒はないので、白くて弾力のある若い状態ならば食べられる。
美味しそうには思えないので、まだ僕は食べたことがない。

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