京都と大阪の府境にある小さな町・大山崎で、リトルプレス「大山崎ツム・グ・ハグ」など印刷物を作っている大山崎リトルプレイスです。このブログでは「大山崎ツム・グ・ハグ」記事を中心に紹介しています。 https://www.o-little-place.com/
今日もリトルプレス『大山崎ツム・グ・ハグ』の制作に励んでます。。。
間違って、昨晩すでに投稿してしまってましたが、
改めまして、おはようございます、大山崎はぐです。

さて、今日からしばらく、Vol.20の記事紹介をはじめますね。
では、1面から

ゆうこさんの『絵本でひといき』

「読み聞かせ」の可能性 

 これまで何度か「読み聞かせ」についておはなししてきましたが、
実はこの言葉、あまり好きではありません。
本を読むという行為はとても楽しいものなのに、
「読み聞かせ」と聞くと、何だか上から「押しつけて」いる感じがするからです。
でも代わりのいい表現を、今のところ思いつきません。  

 児童文学作家・児童文学研究者の村中李衣さんは、
「読む側も聞く側も喜びは対等なはずなのに、なぜ読み聞かせなければいけないのか?」
という思いから、「読みあい」という言葉を使っていらっしゃいます。
村中さんは、病院に長く入院している子どもたちや、お年寄りとの「読みあい」のなかで、
「ただひとりずつと絵本を読みあう関係」を紡いで来られました。
さらにはさまざまな人と人―親子、夫婦、ゼミの仲間―などの間に絵本を置き、
「いっしょに絵本を読みながら、コミュニケーションとしての
『場』を成熟させていく」試みをされています。
これは大学の先生としての研究の一環でもあるのですが、
その記録を読むと、改めて「絵本の力」や「言葉の力」が立ち上がってくるようです。  

 興味深かったのが夫婦での「読みあい」で、数回読みあった後の
「まだ、夫婦で新しく作っていけることがあるんじゃないかと、
そういう気がしてきました」という参加者(妻)の感想には考えさせられました。
そういえば、我が家もつれあいには読んだことがありません。
日々の暮らしに追われ、業務連絡以外の会話に乏しいわたしたちにこそ、
絵本は必要なのかもしれません。

絵本Vol20イラスト


読まれていたのは以下のような作品です。
『あな』谷川俊太郎・和田誠/福音館書店
『にんじんケーキ』ナニー・ホグロニアン/評論社
『雑草のくらし』甲斐信江/福音館書店
『ルラルさんのにわ』いとうひろし/ポプラ社
『おおきな木』シェル・シルヴァスタイン/あすなろ書房

(参考文献)
『読書療法から読みあいへ 「場」としての絵本』村中李衣/教育出版
『子どもと絵本を読みあう』『お年寄りと絵本を読みあう』ともに村中李衣/ぶどう社


今月の1冊 『かぜのでんわ』   いもとようこ/金の星社  

今月の1冊Vol20イラスト

 
 山の上にある1台の電話。毎日誰かが電話をかけにやってきます。
たぬきのぼうやは、突然いなくなったおにいちゃんに「はやく帰ってきて」と言うために。
きつねのおとうさんは、子どもたちを置いて逝ってしまった妻に
「ありがとう」を伝えるためにー。
そうこの電話は「この世ではもう会えなくなってしまった人への
想いを伝える」ための、どこにも繋がらない、
そしてほんとうに話したい人と「心で」繋がるための電話です。
本物は、岩手県大槌町の「ベルガーディア鯨山」というところにあります。
東日本大震災以降、たくさんの人が訪れています。
興味のある方は「ベルガーディア鯨山」へどうぞ。

プロフィール)
ライター/えほん講師 なが田ゆう子
『絵本とおはなし どんぐりん』として中央公民館図書室で隔月第2水曜日に読み聞かせをしています

絵本とおはなし どんぐりん
3月14日(水)10時30分~11時 中央公民館図書室

絵本でひといき 読み聞かせ❶





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